第49期(2017年度)指針

第49期(2017年度)指針
『 段取り力 』

 

濱田 博人

 すべての仕事には目的がある。そして確実にかつ短時間でその仕事を達成する為には、取りかかる前の段取りが不可欠である。
 しかし、中には段取りが苦手で、いつも途中で手順を変更せざるを得なくなってしまう人や、まったく段取りなしに動き出し、
すぐに途方にくれてしまう人がいる。
 段取りが上手な人は仕事が速いうえに、質も高い。逆に段取りが苦手な人は、そのいずれにも問題をかかえてしまう。
 仕事の事前準備の大切さを表す格言として「段取り8分、仕事2分」がある。事前にきちんとした段取りさえしておけば、
仕事の8割方は完了しているということだ。仕事に取りかかる前に、具体的に仕事を始める手順をきっちりと決めておけば、
それだけ仕事の質とスピードが上がる。
 もちろん実際に仕事に取りかかると予想外のことがたくさん起こる。途中で段取りを見直す必要もでてくるが、数手先を読み
段取りをしておけば、見直しは簡単である。しかし、何の段取りもなしに仕事に取りかかるのは、余りにも非効率だ。
 たとえば、家を建てるときは必ず設計図を書く。そして必要な資材・人員を準備し、工程表も作成したうえで、家を建てる。
段取りを十分に行なわずに仕事に着手することは、設計図なしで家を建てることと同じでありえないことだ。
 段取りに使う時間は決して無駄、余分といったことではなく、その後の仕事をスムーズに進めるための大切な準備プロセスである。
この「段取り力」は自分自身の人生設計のためにも不可欠な力となる。

 段取りの基本
1. 仕事の目的を明確にする。(目的と手法・手段をゴチャ混ぜにしない)
2. 目的の達成に必要な手順(段取り)を検討する。(シュミレーションを描く)
3. やるべきこと、やりたいこと、やらなくてもよいことを決める。
4. 決断できないときは、簡単なことから処理する。
5. 想定される課題に対する対策をあらかじめ準備しておく。(3手先を読む)
6. 常日頃から1週間後、1ヶ月後を見据えた仕事を行う。(先を見る)

以上