コロナ禍が始まって3年が過ぎ、「過剰に恐れず、適切に対応する」という社会耐性が高まっており、ウィズコロナとの共存の在り方に検討が進んでいる。
一方で、国際的なサプライチェーンの機能不全や、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の長期化などを背景に世界中がインフレに見舞われ、
世界経済の動きが大幅に鈍化し、我が国でも多くの企業や国民が苦しめられている。
そうした社会情勢の中でも当社の業績は順調で第53期(2021年度)は売上高38,341万円、経常利益5,725万円と会社設立以来最高の結果を出し、
又2021年6月には西日本において有数の総合建設コンサルタント企業である復建調査設計(株)のグループ会社の一員となり、一層の飛躍を目指している。
そのためにも、ベテランの高齢従業員には継続して元気で働いてもらい、次世代への技術継承に繋げ、そして若い世代にはデジタル技術を
使いこなす業務で新たな価値を創造し活躍してもらうことを願い経営を行ってきた。
しかしここ数年、会社の業績も上がらず苦しい時代を共に過ごしてきた中年技術者の離職が発生している。経営者として会社を率いていく過程で
自分のもとを去っていく彼等に対し、虚しさと寂しさを覚えている。その時にある対談記事に載っていた元首相小泉純一郎氏の言葉を思い出す。
「子育ては、しっかり抱きしめ、そっとおろして歩かせる。歩き始めたらそっと背中を押してあげなさい。」
深い愛情を持ち、子供(社員)が自ら歩み始めるのを待って静かに見守ることの大切さを説かれた言葉だと捉えている。
前期の指針では、企業経営の目的は、「人間性を高め社員を幸せにすること・社会に貢献すること・そのために利益を出すこと」だと述べた。
今期は企業としての方向性を明確にするため「社員を幸せにする企業を目指す」を指針とし、具体的には「労使働きがい推進委員会」を設置し、
やる気・元気・本気を持って働き、社員が幸せを感じ、新しい人達に入社してもらえるような職場づくりを目指す。